Slack でメッセージを書くとき、文字を太くしたり、コードを貼ったりしたいことはよくあります。Slack は「mrkdwn(マークダウン)」と呼ばれる独自の書式をサポートしていますが、一般的な Markdown とは記法が一部異なります。
この記事では、Slack mrkdwn の全記法を一覧で整理し、通常の Markdown との違いを具体例とともに解説します。
Slack mrkdwn とは
Slack が採用しているテキスト書式記法の名称が「mrkdwn」です。一般的な Markdown(CommonMark や GitHub Flavored Markdown)と互換性のある部分もありますが、太字・斜体・取り消し線・リンクの書き方が異なります。
もともと Slack は独自書式を採用していましたが、現在はリッチテキストエディタの導入により、チャット入力欄では一般的な Markdown 記法を直接使えるケースも増えています。ただし、API 経由でメッセージを送信する場合や、Incoming Webhook を使う場合は mrkdwn 形式が必須です。
Slack mrkdwn 記法一覧
インライン書式
| 書式 | 記法 | 表示結果 |
|---|---|---|
| *太字* | *太字* | 太字(アスタリスク1つで囲む) |
| _斜体_ | _斜体_ | イタリック体(アンダースコアで囲む) |
| ~取り消し線~ | ~取り消し線~ | 打ち消し線(チルダ1つで囲む) |
| `インラインコード` | `コード` | 等幅フォントで表示 |
リンク
| 記法 | 説明 |
|---|---|
<https://example.com|リンクテキスト> | テキスト付きリンク |
<https://example.com> | URL のみ(テキストなし) |
<@U12345678> | ユーザーへのメンション |
<#C12345678|channel-name> | チャンネルへのリンク |
<!here> | @here メンション |
<!channel> | @channel メンション |
ブロック書式
| 書式 | 記法 |
|---|---|
| コードブロック | 行頭・末尾をバッククォート3つ(```)で囲む |
| 引用 | 行頭に > を付ける |
| リスト(箇条書き) | 行頭に •(中黒)を付ける ※ハイフンは非推奨 |
| 番号付きリスト | 行頭に 1. 2. など |
Markdown との記法比較
通常の Markdown を使い慣れている方が Slack に貼ると書式が崩れる原因は、以下の記法の違いにあります。
| 書式 | 通常の Markdown | Slack mrkdwn |
|---|---|---|
| 太字 | **テキスト**(アスタリスク2つ) | *テキスト*(アスタリスク1つ) |
| 斜体 | *テキスト* または _テキスト_ | _テキスト_(アンダースコアのみ) |
| 取り消し線 | ~~テキスト~~(チルダ2つ) | ~テキスト~(チルダ1つ) |
| リンク | [テキスト](URL) | <URL|テキスト> |
| 見出し | # H1 ## H2 など | 対応なし(*太字* で代用) |
| 箇条書き | - または * | •(中黒が推奨) |
よくある間違いと対処法
太字が効かない
最も多いミスは、Markdown の **太字**(アスタリスク2つ)をそのまま Slack に貼ってしまうケースです。Slack では *太字*(アスタリスク1つ)が正しい記法です。
❌ **重要なお知らせ**
✅ *重要なお知らせ*
取り消し線が2重になる
Markdown の ~~取り消し~~(チルダ2つ)を Slack に貼ると、チルダ記号がそのまま表示されたり、意図しない範囲が打ち消されたりします。Slack では ~取り消し~(チルダ1つ)を使います。
❌ ~~完了済みタスク~~
✅ ~完了済みタスク~
リンクが機能しない
Markdown の [テキスト](URL) 形式は Slack では動作しません。Slack のリンク形式は URL とテキストの順序が逆で、山括弧で囲む書き方です。
❌ [詳細はこちら](https://example.com)
✅ <https://example.com|詳細はこちら>
見出しが使えない
Slack は # による見出し記法をサポートしていません。メッセージ内で見出しのような強調をしたい場合は、*太字* で代用するのが一般的です。
❌ ## 今週のアジェンダ
✅ *今週のアジェンダ*
API・Webhook で使う場合の注意点
Slack の Incoming Webhook や chat.postMessage API でメッセージを送る場合、"mrkdwn": true オプションを有効にすることで mrkdwn 書式がレンダリングされます。
{
"text": "*重要* なお知らせがあります。\n詳細は <https://example.com|こちら> を確認してください。",
"mrkdwn": true
}
Block Kit を使う場合は、テキストブロックの "type": "mrkdwn" を指定します。
{
"type": "section",
"text": {
"type": "mrkdwn",
"text": "*今日のタスク*\n• タスク A\n• タスク B"
}
}
Claude・ChatGPT の出力を Slack に貼るには
生成 AI(Claude・ChatGPT など)の出力は一般的な Markdown 形式です。そのまま Slack に貼ると、**太字** のアスタリスクや [リンク](URL) がそのまま文字として表示されてしまいます。
AI 出力を Slack 向けに整形するには、以下の変換が必要です。
**太字**→*太字**斜体*→_斜体_~~取り消し~~→~取り消し~[テキスト](URL)→<URL|テキスト># 見出し→*見出し*- リスト→• リスト
この変換を手動でやるのは手間がかかります。以下のツールを使えば、ペースト1回で自動変換できます。
まとめ
Slack mrkdwn と通常の Markdown の主な違いをまとめると、次のとおりです。
- 太字:
**(Markdown)→*(Slack) - 取り消し線:
~~(Markdown)→~(Slack) - リンク:
[text](url)(Markdown)→<url|text>(Slack) - 見出し:
#記法は Slack 非対応。*太字*で代用 - 箇条書き:
-より•(中黒)が推奨
Markdown を書き慣れている方ほど Slack での書式崩れを経験しやすいため、変換ツールを活用して効率化することをおすすめします。